21時前にベッドを起こして座り込んで本を読んでいたのだが,眠くなってテレビを付けた。
 そのまま寝落ちで,看護師が来る直前まで気が付かなかった。

 日記を書く。
 いろいろ考えていたらちょっと泣けてきたぞ。

 本格的に寝る。

 随分寝たつもりが,時計を見たら1時4分だった。

 しばらく妄想していたが,今度は本格的に眠ったようだ。

 5時前起床。

 起きてパソコン。
 姿勢が悪くならないように,ベッドの端に寄りかかって。

 5時半。また寝てみる。
 外はすでに明るい。
 部屋の造作もよく見える。
 記念に写真に撮っておくかななどとも思ったが,つまらんね。

 妄想は止まらない。

 しかし,入院以来キーボードが打ちにくくてしょうがない。
 微妙に隣のキーをタッチしてしまう。
 「を」を「えお」って感じである。
 左の小指か薬指に酸素飽和度をチェックする奴(プローブというらしい)はめているからだなと思って足の指に変えてみたが,それでもうまくいかないのである。
 プローブでバランスが崩れるが,それに順応しつつある所でそれを外すとそこでもバランスが崩れるといった感じである。
 微妙なものだ。

 7時
 今日は看護師はこないのだろうか。
 血圧,体温測定,血糖値も終わりか。

 起きて身支度。
 カーテンを開けに立っただけで,酸素飽和度86。
 いやあ,なんだかなあ。
 これ以上良くならないのか?

 荷物をまとめる。
 掃除の彼には申し訳ないが,サンダルは捨ててしまう。

 7時半 血糖値の測定。
 完全に忘れ去られたわけではなさそう。
 数値は,Googleのスプレッドシートに入れているのだが,聞いたそばから忘れる。
 昨日の夜の数値を確認してもらった。
 あ,正しかった。
 ありがとう。
 さて,今の数値は…,忘れてる…。
 まあ,80台だったのは事実。

 7時45分 最後の朝食。

 服薬。数えたら8錠だった。
 一つ減った?

 8時50分 トイレに。
 順調,順調。
 普段どおりで,快適である。

 しかし,…。

 な,なんと,トイレを詰まらせてしまった。
 流れる音がおかしいので中腰になって股ぐらから覗いてみれば,溢れんばかりの水の量。

 最後の最後にどうしよう…。

 とりあえず看護師に連絡とナースステーションを見たら,朝礼中。

 そういえば,きのうの夕方にも別の部屋でトイレを詰まったと騒いでいたな。

 8時55分 リハビリで仲良くなった理学療法士のS君が挨拶に来てくれた。
 いい子である。
 主任のI君は今日は休日ということで,昨日のうちに挨拶はすませている。

 8時57分 主治医が来て,外来の確認など。

 廊下に顔を出したら不思議ちゃんがいたので引き止めてトイレの件を相談。
 どれどれと入ってきて蓋を開けようとするので,ちょっ,ちょっとまって,見ないほうがいいかも。
 メインはすでに2回流しているが,残滓が…。

 さすが不思議ちゃんである。

 もうひとりの看護師が,○号室も昨日の夜に詰まって,さっき業者が来たのよと。
 フロア全体で詰まったらエライことになりそうですねと私。
 再度連絡しますという話になった。

 これを書きながら,果たして残滓が見えるのかしらと,トイレを覗いたら,溢れんばかりに溜まっていた水が半分以下になっていた。
 結果,ペーパーの固まりの下に残滓が見えたけど。
 思い切って流してみる。

 おー! 見事に流れたではないか。

 一件落着である。

 廊下に出て看護師に報告。
 はっ?
 さっきの看護師ではなかったらしい。

 不思議ちゃんが見えたので,報告に。

 生涯2度めのトイレ詰まらせ事件である。
 1回目は例のダイヤモンド・プリンセスに乗ったときのことで,これは別のところに書いた。

 9時20分
 トイレ掃除に来ましたといつものおじさんと新人,上司らしき人。
 つまりは解消しましたと報告。
 いま,あっちの部屋をやってきたけど,床に溢れてて大変だった。
 溢れたのか!
 建物が古いから,パイプに垢のようなものが溜まって細くなっているかもねと。

 新人が掃除を始める。
 洗剤を撒いてすぐにすぐに流しちゃダメじゃないか。
 ここはこれを使う,この辺も拭いてとOJTもしているわけだ。
 新人教育だな。

 酸素飽和度と心電図の最後の計測:飽和度95%,脈拍87

 9時40分 はじめての

※退院の日の日記はここで唐突に終わっている。
 「はじめての」に続いて何を書こうとしていたのか,今となっては全く思い出せない。
 10時に退院の予定だったから,事務員か,看護師か,薬剤師が部屋に来たところで中断したのではないかと思われるが,記憶は定かではない。
 記念?ということでそのままにしておいた。

 これ以降は,折に触れて書いていくつもりである。

最後の朝食というか入院食入院最後の測定値鬱陶しいケーブルともお別れ